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■ 日本花粉学会の案内


分野学際的研究学会の事業国際交流






 日本花粉学会は、花粉学とこれに関連する科学の進歩、普及を計ることを目的に1965年に設立されました。



花粉学の各分野

 花粉は、種子植物の雄性の遺伝子を運搬する細胞であり、有性生殖に重要な役割を果たしています。この花粉を対象とした学問は、次に示すように、遺伝子交流という花粉本来の機能に関する研究分野と、花粉を用いて様々な事象を解明しようとする分野に分けることができます。
 花粉の本来の機能に関する研究としては、細胞学、生理学や育種学、花粉の構造や外部形態などを研究する花粉形態学や、それを植物分類学的な研究に用いる花粉分類学などがあります。
 また、花粉を用いて様々な事象を解明しようとする研究としては、以下のような研究分野があります。花粉分析と呼ばれる分野では、堆積物中に長期間保存された化石花粉の種類と量を調べることによって、過去の植生を復元しようとしています。この分野では、地球環境変動と植生の関係や森林動態の研究が進められています。また、医学分野では,近年,多くの人々が苦しんでいる花粉症に関する研究が盛んです。その中には、アレルギーを起こす抗原としての花粉の生化学的な研究、花粉がどのように空気中に散布されるか、あるいは、花粉の飛散量や時期を予測しようとする研究などがあります。食品関係では、養蜂学の分野で、ミツバチが運ぶ蜜や花粉についての研究が行われています。蜂蜜には花粉がたくさん含まれており、これを調べることによって密源を知ることもできます。さらに、犯罪捜査にも花粉が使われることがあります。



学際的研究や国際化

 以上のように、花粉学会は様々な研究分野を含んでいますが、共通する対象は、数十ミクロン程度の大きさの花粉です。一見、これらの分野には、つながりがないように見えますが、近年、分野を超えた共同研究が進められつつあります。たとえば、花粉症に関しては、医学分野と花粉生産量を研究している森林科学分野が連携していますし、育種や生理学的な分野と化石花粉の分野は、化石花粉の中からDNAをとりだして解析する共同研究をすすめています。
 このように、花粉を対象とするさまざまな分野の研究者が集まる花粉学会では、学際的な研究が期待され、新しい学問や技術の開発などに寄与することができると考えています。これまで築かれた基礎の上にたって、若手研究者が今後ますます活躍し、さらに国際的な共同研究へと発展していくことを期待しています。



花粉学会の事業

 本会では、上記の目的に添って1年1度の大会・総会(秋に開催)、2回の会誌(各号90-100ページ)発行を行っています。大会では一般講演、特別講演、シンポジウムなどが行われます。会誌に掲載されるもののうち、原著論文と短報は専門家による厳密な査読を経た上で掲載されます。また、学術賞、奨励賞、論文賞の3つの花粉学会賞を設けています。



国際交流

 国際的な活動としては、共同研究への発展を期待して、アジア地区の花粉学者を外国人特別会員(年会費は学会負担)として迎えています。
 さらに、本会は国際花粉学会(International Federation of Palynological Societies;IFPS)に加入しています。また、LSPSG(Linnean Society Palynology Specialist Group, 本部,イギリスKew植物園)とも連携しており、国際交流を活発に行っています。


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Last updated: July 1, 2003